ビットコイン、10万7000ドルのCMEギャップを解消、焦点は金曜の重要CPI指標へ

ビットコイン(BTC)は10万6000ドル付近で反発し、週末に形成されたシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の先物価格ギャップ10万7000ドルを解消した。しかし、価格行動は不安定で、トレーダーには十分な強さと見なされていない。金価格が4000ドルの支持を失う可能性がある中、ビットコインと金の連動性が再び注目されている。市場の焦点は、政府閉鎖中で唯一発表される9月の消費者物価指数(CPI)に移っており、これが連邦準備制度理事会(FRB)の今後の利上げ判断の唯一の材料となる。CPI結果次第では、弱いドルがビットコインの「押し目買い」を促す可能性がある。

概要

ビットコイン(BTC)は10万6000ドル付近で反発し、週末に形成されたCME先物の価格ギャップ(10万7000ドル)を解消した。しかし、価格行動は不安定で、トレーダーは10万ドルやそれ以下の水準の再テストを警戒している。市場の焦点は、政府閉鎖中に発表される唯一の主要マクロ経済データとなる9月の消費者物価指数(CPI)に移行している。

背景

ビットコインは一時11万4000ドルを超える高値を付けたが、その上昇は金の下落に起因する一時的なものだったとの見方もある。金価格は史上高値から急落し、4000ドルの支持水準を失う可能性が出てきている。米ドル指数(DXY)の強さがビットコインの上昇にとっての課題となっていた。

マーケット動向

ビットコインは10万8100ドル付近で推移し、当日中に10万6100ドルまで下落するなど変動が激しい。モニタリングリソースCoinGlassのデータによると、10万7000ドル以下で買い流動性が強まっている。トレーダーのDaan Crypto Tradesは、価格が週末のCMEギャップを解消した後、短期的には反発したものの、価格行動は非常に不安定で流動性が低い状態であると指摘している。

影響と展望

リスク資産全般が、政府閉鎖開始後初の主要マクロ経済データ発表を控えて広く圧力を受けている。金曜日発表予定の9月CPIは、FRBが今後の利上げ判断を行う上で唯一の参考資料となる。取引会社QCP Capitalは、CPIが0.2%前後と軟調な数値となれば、軟着陸期待が再燃し、流動性期待の改善からビットコインの上昇バイアスが強化されると予測している。また、DXYの弱体化は、ビットコイン投資家の「押し目買い」心理を支える可能性がある。

まとめ

ビットコインはCMEギャップを解消したものの、不安定な値動きが続いている。市場の注目は金曜日のCPI発表に集まっており、このデータが今後の金融政策とビットコインを含むリスク資産の方向性を左右する重要な要素となる。

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